日本史の3つの画期的出来事

日本の歴史で最も画期的な出来事を3つ挙げるとするならば、以下になります。

① アジア大陸と切り離されて島国になり、日本列島が形成されたこと。
② 歴史の早い段階で稲作が始まったこと。
③ 歴史の早い段階で表音文字である仮名が発明されたこと。

①の「アジア大陸と切り離されて島国になり、日本列島が形成されたこと」がなぜ画期的な出来事かというと、これによって日本は中国や朝鮮半島と切り離され、特徴のある歴史や文化が形成からです。しかし、全く外からの文化が入ってこないと、世界から取り残されてしまいます。

例えば、ニュージーランドが先住民族であるマオリに発見されたのは16世紀頃です。ヨーロッパ人が入植し始めたのは18世紀です。ニュージーランドくらい大陸(オーストラリア)から離れてしまっていると、人の往来がなくなり、文化的交流もなく、世界から取り残されてしまいます。

また、島であっても大陸から近すぎると、武力侵攻や大規模な民族移動にさらされてしまい、独自の文化が発展しません。

しかし、日本は大陸から切り離された島といえども、近くはないけれど、少し頑張れば船で往来できる程度のちょうどよい距離にあるのです。そのため、ユニークな文化が発展することとなりました。

そして、ちょうどよい距離で切り離されたため、歴史の早い段階で稲作、つまり農耕が始まりました。米は長期間保存が可能な食物です。また、単独で耕作をするのが難しい作物でもあります。

そのため、稲作の渡来によって、人々の集団が形成されることとなり、鉄器を使うようになり、保存した米を求めて争いが起きるようになりました。そして、歴史の早い段階で、貧富の差や階級が発生し、「くに」と呼ばれる共同体が形成されました。このため、②の稲作も日本の歴史上で画期的な出来事なのです。

そして、③の「歴史の早い段階で表音文字である仮名が発明されたこと」によって、広い階層の人々が読み書きができるようになりました。表音文字では、声で話す言葉がそのまま文字として記録できます。そのため、庶民でも早い時期に読み書きができるようになったのです。

参考文献: 倉本一宏『はじめての日本古代史』筑摩書房 (2019)

by Lina Japanese Writer/Translator
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